東京都渋谷区での強制性交等罪 無罪主張なら刑事弁護士の刑事弁護

2018-09-25

東京都渋谷区での強制性交等罪 無罪主張なら刑事弁護士の刑事弁護

Aさんは,平成18年12月,人通りの多い街中で,Vさんに対し,「ついてこなければ殺すぞ」などと申し向けて脅迫し,そこから少し離れたビルの階段踊り場で,Vさんに暴行を振るって性交したとして強姦罪(現:強制性交等罪)で東京地方裁判所に起訴されました。
裁判でAさんは「Vさんに脅迫,暴行はしていない」「射精はしたがVさんに手淫をしてもらっただけだ」などと主張しました。
(平成23年7月25日最高裁判決を基に作成しました)

~ 無罪判例紹介 ~

刑法改正により強姦罪は強制性交等罪と名称を改められましたが参考として紹介するしだいでです。
本件裁判では,AさんのVさんに対する①暴行・脅迫の有無性交(姦淫)の有無が争点となりました。
Aさん(弁護側)は,①②がなかったと主張したのに対し,Vさん(検察側)はあったと主張しました。
このように,性犯罪では被疑者・被告人と被害者の「どちらの供述が信用できるか」によって勝敗(有罪無罪)が決められることも多いです。供述には人の思い込みや偏見・先入観などによって誤りが混入するおそれがあり,結果として冤罪を招くおそれもあることから,その信用性については特に注意して吟味する必要があるとされています。
本件裁判でも,Aさんの①暴行・脅迫性交事実を裏付ける証拠はVさんの供述のみとされ,その信用性判断は特に慎重に行う必要があるとされました。

本件裁判では,Vさんの供述は信用できず,Aさんは無罪とされました。
Vさんの供述が信用できないとされた理由は,

① 暴行・脅迫につき
 ・人通りも多く,(踊り場に連れていかれるまでに)近くに交番もあるなど助けを求めることが容易にできたのにしていない
 ・性交(姦淫)直前に,近くを警備員が通りかかったが,積極的に助けを求めていない
② 性交つき
 ・Vさんが供述する態様では,性交が不可能かあるいは容易ではない
 ・当日に採取された膣液には人の精液の混在は認められなかった
 ・Vさんが被害後捨てたとするパンティストッキングが発見されておらず,購入したパンティストッキングに関する供述が変遷している
ことが挙げられました。

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