小学生に対する強制性交等事件
小学生に対する強制性交等事件
今回は、小学生を被害者とする強制性交等事件の弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
~ケース~
Aさんは、SNSで知り合った女子小学生V(12歳)と実際に会い、東京都新島村にある公園のトイレで性交してしまいました。
特にVが嫌がる様子はありませんでした。
後日、Aさんの自宅に警視庁新島警察署の警察官が現れ、「小学生の女の子の件で聞きたいことがある」と告げられました。
Aさんは現在、強制性交等罪の疑いで任意で取調べを受けています。
今後どうなってしまうのでしょうか。(フィクションです)
~ケースの場合に成立する犯罪~
強制性交等罪が成立する可能性が高いと思われます。
刑法第177条後段によれば、13歳未満の者に対し、性交等(性交、肛門性交又は口腔性交を意味します)を行った場合、強制性交等罪が成立することになります。
強制性交等罪は、かつて強姦罪と呼称されていた犯罪類型です。
13歳以上の者に対しては、「暴行又は脅迫」を用いて性交等をした場合に初めて強制性交等罪が成立するのに対し、13歳未満の者に対しては、「暴行又は脅迫」によらなくても、性交等を行った時点で、強制性交等罪が成立します。
被害者の同意があった場合においても同様です。
~Aさんは今後どうなるか?~
現在、任意で取調べを受けています。
取調べ後、帰宅することができれば、在宅で捜査が進行する可能性が高いです。
在宅で捜査が行われる場合は、警察の要請に応じて出頭し、取調べを受けることになります。
警察での捜査が熟すると、事件を検察へ送致し、検察官の取調べを受けることになります。
検察官も取調べを行い、Aさんを起訴するか、あるいは不起訴にするかを最終的に判断します。
取調べの後、逮捕されてしまう可能性も否定できません。
逮捕され、留置の必要が認められると、逮捕時から48時間以内にAさんを検察へ送致します。
身柄を受け取った検察官は、身柄を受け取った時から24時間以内、かつ、逮捕時から72時間以内に、Aさんの勾留を請求するか、あるいは釈放するかを判断しなければなりません。
勾留されると、10日間身体拘束を受けます。
やむを得ない事由があると認められると、さらに最長10日間、勾留が延長されてしまいます。
検察官は、勾留の満期日までにAさんを起訴するか、不起訴にするか、あるいは処分を保留して釈放するかを判断します。
強制性交等罪が比較的重い部類の犯罪であることを考慮すると、在宅で事件が進行する場合も、逮捕されてしまう場合においても、早急に弁護士を付けた方が良いでしょう。
特に、逮捕されてしまった場合には、身柄解放活動が重要となります。
~事件解決に向けた弁護活動~
(被害者との示談交渉)
Vと示談を成立させることを目指し、交渉を行うことが考えられます。
Vは未成年なので、実際にはVの法定代理人(親権者など)と示談交渉を行うことになります。
示談を行う場合、通常、被害者との間で、事件によって生じさせてしまった損害を賠償する合意がなされます。
交渉を行うにあたっては、弁護士を間に立たせることをおすすめします。
Aさん本人で交渉を行うと、相手を怒らせてしまったり、不当に高い金額を要求される、示談として無意味な条件で合意してしまうなど、事態を悪くしてしまうリスクがあります。
法律の専門家である弁護士を間に立たせることにより、上記のリスクがなくなります。
また、Aさんが直接交渉する必要がないので、Aさんの負担も少なくなります。
(逮捕されてしまっている場合)
上記の通り、勾留がついてしまうと、長期間の身体拘束を受けることになります。
したがって、捜査中は、勾留を阻止する活動、勾留されてしまった場合には、釈放を目指す活動を行わなければなりません。
また、起訴された場合には、保釈許可決定の獲得に向けて動く必要もあります。
~より有利な処分を目指す~
検察官がAさんを不起訴にすれば、裁判にかけられることがないので、前科が付かずにすみます。
起訴されてしまった場合においても、上記の示談を成立させることにより、示談をしない場合と比べて、より軽い量刑による判決を得られる可能性が高まります。
弁護士のアドバイスを受けながら、事件解決を目指していきましょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
小学生に対し、強制性交等事件を起こしてしまいお困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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