公務員による淫行事件

2019-04-07

公務員による淫行事件

Aさんは市役所に勤める公務員です。
SNSで知り合った14歳の女子中学生Vさんと実際に会って話をしようということになり、大阪市内の大型量販店で待ち合わせをしました。
当日は、Vさんと映画を観たり、喫茶店に行くなどして過ごしていましたが、夕方にVさんからホテルに行きたいと持ちかけられました。
Aさんは自身の性欲を満足させるために丁度良いと考え、Vさんとラブホテルに行きました。
ラブホテルで性交した後、帰宅しましたが、後日Aさんの自宅に大阪府此花警察署の警察官が現れ、Vさんとの連絡に用いたスマートフォンやパソコンを押収されてしまいました。
逮捕はされませんでしたが、警察官から何度か呼び出すことになると言われ、不安です。(フィクションです)

~Aさんに成立する犯罪~

大阪府青少年健全育成条例違反の罪が成立する可能性が高いです。
大阪府青少年健全育成条例第39条は、

一 青少年に金品その他の財産上の利益、役務若しくは職務を供与し、又はこれらを供与する約束で、当該青少年に対し性行為又はわいせつな行為を行うこと(児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(平成十一年法律第五十二号)第二条第二項に該当するものを除く。)。

二 専ら性的欲望を満足させる目的で、青少年を威迫し、欺き、又は困惑させて、当該青少年に対し性行為又はわいせつな行為を行うこと。

を禁止しています。
Aさんは、14歳のVさんと、深い付き合いがあったわけでもないのに、自身の性欲を満足させるために性交したものですから、大阪府青少年健全育成条例違反の罪が成立する可能性は高いと思われます。

~事件の当日は無事に帰宅できたのになぜ刑事事件化したのか?~

淫行事件が発覚するきっかけは、
①青少年が補導された際に性交したことを打ち明ける、
②青少年が、親から帰宅時間が遅いことで何をしていたのか問い詰められた際、被疑者と性交したことを打ち明ける
③親が青少年の携帯電話を覗いた際、被疑者と性交したことをうかがわせるやり取りが見つかる、
④別件で被疑者が捜査を受けた際に青少年との性交が発覚する、
など様々です。
淫行が発覚した場合には、突然警察から呼び出しを受ける、Aさんのように捜索を受ける、最悪の場合には逮捕される、ということが考えられます。

~今後Aさんはどうなるか?~

ケースのAさんは逮捕されなかったので、何度か警察に呼び出され、取調べを受けることになります。
そして、警察での捜査が熟すると、検察に事件が送られ、検察官の取調べを受けることになります。
検察官は、Aさんを裁判にかけるか否か、すなわち、起訴するか、不起訴にするかを決める権限を持っています。
起訴されれば、無罪判決を獲得するのは極めて困難であり、有罪判決を受ければ、前科がついてしまいます。
一方で、不起訴処分を得られれば、裁判にかけられることがないので、前科がつかずにすみます。
以上より、Aさんが目指すべきポイントは、①逮捕を回避すること、②不起訴処分を獲得すること、③起訴されてしまった場合はなるべく軽い量刑で済むようにすること、ということになります。

一般論として、被疑事実について否認すると、罪証隠滅のおそれがあるとして、逮捕される可能性が高まります。
弁護士と相談した上で、本当に青少年と淫行をしてしまったのなら、その旨を正直に供述することも、無用な逮捕のリスクを下げるという点では重要ではないかと思われます。

~示談交渉を弁護士に依頼~

不起訴処分を獲得する可能性を高めるために、Vさんと示談をすることが考えられます。
示談ができれば、検察官がAさんを起訴するか、不起訴にするかを判断する際に、Aさんに有利な事情として考慮されることが期待できます。
さらに、後日、Vさんから損害賠償請求を受けるリスクがなくなります。
もし、事件を職場に知られてしまって懲戒処分を受ける可能性が出てきた場合であっても、示談の成立がAさんに有利な事情として扱われることもあります。

~まずは、弁護士に相談~

Aさんは、逮捕されていない状況を最大限に生かすべきです。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回無料相談を実施しており、弁護士から今後の手続き、処分の見込み、示談交渉に関して助言を受けていただくことができます。
その他にも、気になる点、心配な点があれば、お気軽にお尋ねください。
相談予約は24時間受け付けておりますので、いつお電話いただいても構いません。
淫行事件を起こしてしまいお困りの方は、お気軽に弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
(初回無料相談予約は0120-631-881まで)
(大阪府此花警察署への初回接見費用:35,300円)