児童買春で私選弁護人を選任
児童買春と年齢の知情性について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
Aさんは、ラブホテルにおいて女子高生であるVさん(16歳)が19歳だから児童買春には当たらないと思い、Vさんに3万円を払って性交しました。しかし、後日、AさんはそのVが18歳未満だったのではないか、警察に逮捕されるのではないかと不安になり、弁護士に相談することにしました。
(フィクションです。)
~児童買春~
児童買春・ポルノ禁止法(正式には、児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律)は、児童買春行為や児童ポルノの所持や提供、製造等の行為を禁じる法律です。
児童買春とは、特定の人に対して対償を供与し、又はその供与の約束をして、児童に対し、性交等を行うことをいいます。
まず、児童買春・ポルノ禁止法における「児童」とは、18歳に満たない者をいいます。
18歳に満たない「者」ですので、「児童」は男女を問いません。
上の事案におけるVさんは16歳ですので、児童買春・ポルノ禁止法における「児童」に該当することになります。
次に、「性交等」については、「性交若しくは性交類似行為をし、又は自己の性的好奇心を満たす目的で、児童の性器等(性器、肛門又は乳首をいう。以下同じ。)を触り、若しくは児童に自己の性器等を触らせること」と規定されています。
そのため、強制性交等罪(刑法第177条)における「性交等」とは意味が異なり、児童買春・ポルノ禁止法における「性交等」の方が広い概念であるといえます。
そして、「対償」とは、児童が性交等をすることに対する対価としての経済的利益をいいます。
具体例としては、現金やバッグなどの物を渡すことがあげられますが、直接現物を渡さない場合であっても、借金をチャラにすることなど債務の免除もこれに含まれることになります。
ここでの金額やプレゼントの価値の大小は問われません。
この「対償」を受け取るのは、必ずしも児童である必要はなく、児童に対する性交等の周旋をした者や児童の保護者に対して現金が渡さたされた場合にも「対償」に当たることがあります。
また、児童買春の罪は故意犯ですから、同罪が成立するには、行為者(Aさん)が相手方を児童(18歳未満の者)であると認識していなければなりません。
では、この認識はどの時点で必要なのでしょうか?
この点、児童買春の罪は「対償の供与+性交等」あるいは「対償の約束+性交等」が児童買春の行為とされていますから、18歳未満であることの認識は「対償の供与」あるいは「対償の約束」をした時点で存在していなければなりません。つまり、「対償の供与」あるいは「対償の約束」をした後で、「やっぱり18歳未満かもしれない」とか、Aさんのように性交後に「18歳未満かもしれない」などと思ったとしても、児童買春の故意を欠き、児童買春の罪は成立しません。
~私選の弁護士はいつでも選任可能~
私選の弁護人の利点は、いつでも選任が可能ということではないでしょうか?これに対し、国選の弁護人は、逮捕され勾留状が発布されてからでないと選任できません。しかし、逮捕・勾留された場合、報道され、児童買春をしたことが職場に知れ渡り、解雇されるなどという最悪の事態を招きかねません。このような社会的不利益を回避するためにも、逮捕前から弁護士を選任し、示談に向けて動き出してもらいましょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、児童買春をはじめとする援助交際を専門に扱う法律事務所です。示談で※逮捕回避なら、まずは0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料相談を24時間受け付けております。