神奈川県の女子高生に対する淫行事件
神奈川県の女子高生に対する淫行事件
~ケース~
Aさんは公立高校の教員をしていましたが、教え子V(17歳)と親密な関係になり、休日に神奈川県川崎市中原区内のホテルで性交してしまいました。
Vの親がVの携帯の中身を見た際、上記の性交の件を知り、親は激怒して学校に問い合わせました。
Aさんは学校に知られてしまった以上、教員を辞めなければならないことは覚悟していますが、再就職活動への悪影響をおそれ、できれば刑事事件化しないことを希望しています。
(フィクションです)
~Aさんにはどのような犯罪が成立するか?~
18歳未満の者と性交すると、いわゆる「淫行の罪」が成立し、処罰されうるということは比較的よく知られています。
いわゆる「淫行の罪」は、各都道府県が制定する青少年健全育成条例(名称にばらつきがあり、「青少年保護育成条例」という名称のこともあります)が禁止する行為です。
そのため、淫行の罪を行った場所により適用される青少年健全育成条例が異なることになります。
Aさんは神奈川県内でVと性交を行ったので、神奈川県青少年保護育成条例が適用されることになります。
神奈川県青少年保護育成条例31条1項は、「何人も、青少年に対し、みだらな性行為又はわいせつな行為をしてはならない。」としており、これに違反し、裁判で有罪が確定すれば、2年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられます。
~刑事事件化するとどうなる?~
(逮捕される場合)
事件の被疑者になった方は、逮捕されるのではないかと心配されます。
残念ながら、上に説明した通り、Aさんに神奈川県青少年保護育成条例という犯罪の嫌疑がかかる以上は、逮捕される可能性を否定することはできません。
逮捕されると、警察は48時間以内に被疑者の身柄を検察官に送致するか、あるいは釈放するかを決めます。
送致された場合には、検察官は身柄を受け取ったときから24時間以内に被疑者の勾留を請求するか、釈放するか、あるいは起訴するかを決めます。
勾留請求がなされた場合には、さらに裁判官が被疑者を勾留するか否かを検討し、勾留すべきであると判断した場合には、勾留決定を出します。
一旦勾留されれば、最長10日間身体拘束が続き、やむを得ない事由があると認められるときには、勾留延長をすることができ、さらに最長10日間身体拘束が続きます。
検察官は勾留の満期日までに被疑者を起訴するか、不起訴にするか、あるいは処分を保留して釈放するかを決めます。
このように、逮捕されてしまった場合には、捜査段階において、最長23日間もの間身体拘束を受けることになります。
(在宅で捜査を行う場合)
警察や検察に呼ばれて取調べを受けることになります。
取調べが終われば帰宅することができます。
警察段階での捜査が終われば、事件が検察に送られ、検察官が被疑者を起訴するか、あるいは不起訴にするかを決めます。
捜査の開始から検察官による処分がなされるまで数ヶ月かかることがあります。
(捜索・差押え)
逮捕された場合も、在宅で事件が進行する場合も、青少年健全育成条例違反の被疑事実を立証するための証拠を収集するために、「捜索・差押え」が行われる可能性があります。
ケースの事件であれば、Vとの連絡に使った携帯電話、パソコン、成人向け雑誌・DVDなどを押収される可能性があります。
~Aさんはどうするべきか?~
刑事事件に熟練した弁護士に、Vとの示談交渉を依頼することをおすすめします。
示談とは、被疑者と被害者の間における、事件の解決に向けた合意です。
多くの場合、謝罪と一定の示談金を支払う約束をすることにより行われます。
示談が成立すれば、不起訴や罰金といった軽い刑で済む可能性が高まりますし、後日民事訴訟を提起され、損害賠償を請求されるリスクを低減させることもできます。
早期の社会復帰を望むAさんが真っ先にするべきことは、なるべく早く被害者との間で示談を成立させることです。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所には、刑事事件に熟練した弁護士が多数在籍しており、淫行事件の解決実績も豊富です。
初回相談は無料ですので、お気軽にご相談いただけます。
相談では、今後の見通し、示談交渉に関して解説、助言することができます。
(初回無料相談予約は0120-631-881まで)
(神奈川県中原警察署への初回接見費用:36,600円)