強制わいせつ罪で性的意図は必要? 性犯罪は京都府の刑事事件弁護士 

2018-11-08

強制わいせつ罪で性的意図は必要? 性犯罪は京都府の刑事事件弁護士 

京都府木津市に住むAさんは,公園において,小学生Vさん(10歳)を裸にさせ,Vさんの下半身を含む全身をさわるなどのわいせつな行為をしました。そこで,Aさんは,京都府木津警察署強制わいせつ罪で逮捕されました。Aさんの家族は,性犯罪事件に強い弁護士にAさんとの接見を申込みました。
(フィクション)

~ 強制わいせつ罪と性的意図 ~

強制わいせつ罪を規定する刑法176条には
・13歳以上の者に対し,暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者
・13歳未満の者に対し,わいせつな行為をした者
6月以上の10年以下の懲役に処すると書かれています。本件ではVさんが13歳未満であるため,暴行・脅迫を用いなくても強制わいせつ罪が成立しうることになります。

ところで,かつては強制わいせつ罪の成立には,故意に加えて主観的な性的意図が必要であるとされていました。しかし,判例(最大判H29・11・29)は,強制わいせつ罪の成立には上記のような性的意図までは必要ないとし,客観的事情からわいせつ行為該当性を判断するとこれまでの判例の立場を変更に至っています。ただし,上記判例も「行為者の目的等の主観的事情を判断要素として考慮すべき場合があり得る」と,性的意図を考慮してわいせつ行為該当性を判断することを否定しているわけではないことに注意が必要です。したがって,現在の判例・実務においても,客観的態様から判断が困難な場合などは,主観的な性的意図が考慮されうることになります。
なお,本件のAさんの行為のように,被害者を裸にし下半身を触るような行為は客観的に性的な意味があることは明瞭であり,主観的な性的意図を判断するまでもなく強制わいせつ罪に該当すると判断される可能性が高いでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は性犯罪事件も多数取り扱う刑事事件専門の法律事務所です。強制わいせつ罪で逮捕された方のご家族は,フリーダイヤル(0120-631-881)までお問い合わせください。上記フリーダイヤルにおいて,接見等のご予約を24時間受け付けています。
(京都府木津警察署までの初回接見費用:38,900円)