性犯罪事件と量刑

【性犯罪・わいせつ事件と量刑】

現在の日本において、刑事事件を起こした際に処断される刑罰としては、死刑、懲役、禁錮、罰金、拘留、科料という6つの主刑と、没収という付加刑があります。

 

1 死刑

刑事施設内において、絞首して執行されます。死刑判決を受けた者は、その執行まで刑事施設で留置されます。

死刑の定めがある性犯罪・わいせつ事件→ 強盗・強制性交等致死罪

 

2 懲役

無期あるいは1ヵ月以上20年以下の期間、刑務所で身柄拘束されます。留置期間中は刑務作業をしなければなりません。

懲役刑の定めがある性犯罪・わいせつ事件→ 強制わいせつ罪、強制性交等罪など

 

3 禁錮

無期あるいは1ヵ月以上20年以下の期間、刑務所で身柄拘束されます。留置期間中に刑務作業を行う必要はありません。

禁錮刑の定めがある性犯罪・わいせつ事件→ 該当なし

 

4 罰金

1万円以上の金銭を支払います。罰金を支払うことができない場合は、1日以上2年以下の期間、労役留置場で働いて支払うことになります。

罰金刑の定めがある性犯罪・わいせつ事件→ 児童買春、児童ポルノ禁止法違反など

 

5 拘留

1日以上30日未満の期間、拘置所で身柄拘束されます。

拘留刑の定めがある性犯罪・わいせつ事件→ 公然わいせつ罪、軽犯罪法違反(盗撮)など

 

6 科料

1000円以上1万円未満の金銭を支払います。科料を支払うことができない場合は、1日以上30日以下の期間、労役留置場で働いて支払うことになります。

科料刑の定めがある性犯罪・わいせつ事件→ 公然わいせつ罪、軽犯罪法違反(盗撮)など

 

7 没収

犯罪に利用されたもの、犯罪によって得られたものなど、犯罪に関わった財物を国庫に帰属させます。財物を没収できないときは、代わりにその価額分を追徴します。

没収刑の定めがある性犯罪・わいせつ事件→ 全ての罪に適用あり(刑法19条)

 

【性犯罪・わいせつ事件の法定刑と宣告刑】

各法律の罪名に対応する法定刑は、「○年以上○年以下の懲役」というように、短期や長期を区切る形で、条文に規定されています。裁判官は、事件となった性犯罪・わいせつ事件の該当する法定刑の範囲内で、犯行動機、犯行の経緯、実際の被害状況、同種前科の有無など諸般の情状を考慮するなど、被告人の情状酌量に応じて、被告人に実際に言い渡すことになる刑罰の量刑(宣告刑)を決定します。

性犯罪・わいせつ事件の弁護を、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士にご依頼いただければ、犯行当時の状況や犯罪の起こった背景を慎重に検討した上で、裁判所に対して適切な主張・立証を行うことで、情状酌量の余地を示し、より量刑の軽い判決を得られるよう尽力いたします。

 

【性犯罪・わいせつ事件の執行猶予】

また、判決には執行猶予が付されることがあります。例えば懲役刑の執行猶予であれば、その執行が猶予され、執行猶予中に再度事件を起こさない限り、今回の事件で刑務所に入ることはありません。

裁判官が、被告人の情状により執行猶予を付すことができるためには、一定の要件を満たす必要があります。その要件とは、初度の執行猶予であれば、①今回の事件で実際に言い渡される判決が、3年以下の懲役または禁錮もしくは50万円以下の罰金であること、かつ、②以前に禁錮以上の刑を受けたことがないか、あるいは禁錮以上の刑を受けたことがあっても刑の終了から5年以内に禁錮以上の刑に処せられていないこと、となります。

したがって、弁護士による性犯罪・わいせつ事件の弁護活動において、判決で言い渡される量刑を懲役3年以下に減じさせること、かつ、執行猶予付き判決を獲得することが、裁判後に被告人が身柄拘束を受けるか釈放されるかを決定する重要なポイントとなります。

 

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