集団強姦罪,集団準強姦罪

集団強姦罪,集団準強姦罪の法定刑は,4年以上の有期懲役です(刑法第178条の2)。

 

集団強姦事件等の解説

1 集団強姦罪,集団準強姦罪とは

集団強姦罪,集団準強姦罪が成立するためには,「2人以上の者が現場において共同して」集団強姦・準集団強姦の罪を「犯した」といえなければなりません。

「2人以上の者が現場において共同して」集団強姦・集団準強姦の罪を「犯した」といえるためには,2人以上の者が現場にいることが必要であるものの,2人以上の者が全員姦淫行為をする必要はありません。

現場にいるうちの1人が強姦行為に着手すれば,集団強姦罪,集団準強姦罪が成立しうることになります。

 

2 集団強姦罪における暴行・脅迫の程度

13歳以上の者に対する集団強姦罪が成立するためには,暴行・脅迫を用いて姦淫行為に及ばなければ成立しないところ,強姦罪における暴行・脅迫の程度としては,被害者の犯行を著しく困難にする程度のもので足り,反抗を抑圧する程度に達する必要はありません。

 

3 集団準強姦罪における心神喪失・抗拒不能とは

準強姦罪とは,心神喪失又は抗拒不能となった女性を姦淫した場合に成立するところ,「心神喪失」とは精神的な障害によって正常な判断力を失った状態のことをいい,「抗拒不能」とは心理的または物理的に抵抗ができない状態のことをいいます。

例えば,お酒を飲ませて酩酊させた場合や,すでに酩酊状態となっている女性を姦淫した場合に成立することになります。

 

4 親告罪ではないこと

強姦罪,準強姦罪は,親告罪とされ,告訴権者(被害者等)による告訴がなければ,強姦罪,準強姦罪として公訴することはできません。

しかし,集団強姦罪の場合は,親告罪とされていないことから,告訴権者による告訴がなくても公訴することができます。

 

5 承諾に基づく姦淫について

被害者の真意に基づく承諾がある場合には,集団強姦罪は成立しません。

また,被害者の真意に基づく承諾があると誤信した場合も,集団強姦罪の故意が認められず,集団強姦罪は成立しないことになります。

もっとも,客体が13歳未満の者である場合には,承諾の有無にかかわらず集団強姦罪が成立することとなります。

 

6 集団強姦事件の流れ(平成26年度検察統計年報参照)

刑事事件として処理された集団強姦事件(強姦罪や,準強姦等も含みます。)のうち,行為者が逮捕されたケースは約61%です。

また,逮捕された場合の勾留率は約99%と高い上,勾留延長される場合も約92%と高いことから,逮捕された場合の身柄拘束は長期化する傾向があるといえます。

そして,集団強姦事件として処理されたケースの起訴率は37.2%とされ,重大犯罪であるにもかかわらず,低いといえます。

起訴率が低い理由は,集団強姦致傷等の場合には裁判員裁判となることが影響していると思われます。

 

集団強姦事件の対応

1 無罪を主張する場合

身に覚えがないにも関わらず,集団強姦の容疑を掛けられてしまった場合や相手方の同意があった場合には,弁護士を通じて,警察や検察などの捜査機関及び裁判所に対してその旨主張することで,不起訴又は無罪を獲得する余地があります。

身に覚えのない集団強姦の容疑をかけられた場合には,アリバイや真犯人の存在を示す証拠を提出することで,集団強姦罪を立証する十分な証拠がないことなどを主張していきます。

また,相手方の同意があったことを主張する場合には,相手方の同意を推認することができる客観的な証拠,事情を捜査機関に主張していくこととなります。

もっとも,アリバイの主張や同意があったことの主張・証明にはポイントがあるところ,効果的な主張・証明を行っていくことは,一般の方には困難と思われます。

この点,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では,集団強姦事件など刑罰(刑事責任)が問題になる刑事事件・少年事件のみを取り扱っており,集団強姦,集団準強姦事件の刑事弁護実績が豊富な弁護士が多数在籍しておりますので,適切なアドバイスをすることにより,不起訴・無罪を獲得するためのサポートをさせていただきます。

 

2 罪を認める場合

⑴ 謝罪,示談
被害者感情が重要視される昨今,集団強姦事件においても,被害者の方と示談することは,重要な弁護活動です。

警察に被害届が提出される前であれば,被害届の提出を阻止し,警察の介入を阻止して事件化を防ぐことができます。

警察に被害届が提出されてしまった後であっても,集団強姦事件においては,示談をすることによって,不起訴を獲得する可能性を高めることができます。

集団強姦事件では,被害弁償や示談の有無及び被害者の処罰感情が行為者の処分に大きく影響することになるので,弁護士を介して迅速で納得のいく示談をすることが重要です。

また,示談をすることで行為者が釈放される可能性もありますので,示談によって行為者の早期の学校復帰・社会復帰を目指すことができます

 

⑵ カウンセリング等を受ける
集団強姦事件の加害者のなかには,その背景に自己の性的衝動に対するコントロールに関し,何らかの問題を抱えている場合が多く,そのような場合には,専門家による治療が必要となります。

カウンセリングを受けたり,クリニックに通うことによって,問題を根本から改善する必要があります。

 

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